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現場仕事と仲間のこととか、たまにイデオロギー的なことをつれづれに。 読んだ本、すきな音楽やライブのことだとか。 脈絡無く戯言を書き殴る為の、徒然草。
2024/11/25/Mon
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2013/08/23/Fri
最近、暑さとエアコン病にやられて無気力な日々です。
ほぼ何もしないまま毎日が過ぎて行きます。
エアコン嫌いだけど、今年の夏は付けないとシャレじゃなく死亡しそうなので、仕方なく付けてますが、ちょっと頭痛くなったり倦怠感に襲われたりするエアコン病は併発しています。

しっかりせねば。
部屋がものすごい散らかっていて見るも無惨……
早く片付けたい。
いろいろ溢してしまったラグやらマットやらを早く洗濯したい。

そして矛盾してるけど雨降って欲しい。
災害が出るほど降ってる地域も日本にはあるのに、大阪近郊は全然ですよ。暑すぎますよ。


ところで最近気付いたことですが、10年間くらい決まった週刊誌(正確には各週)を毎回コンビニで立ち読みしています。

ビージャン(ビジネスジャンプ)とモーニングです。
ホッチキス綴じタイプの青年マンガ雑誌で、表紙がグラビアアイドルじゃないやつです。
ちなみにビージャンはいつの間にか名前が変わってグランドジャンプになってましたが…

別段、続きが気になるというわけではないのですが、何となく、だらだら読んでいて、いつの間にか10年。
作家さんの名前やタイトルやらはほとんど覚えてないのですが、絵柄やあらかたのストーリーは割と知ってたりします。

最近、週間少年ジャンプの銀魂に今更ながらものすごいはまっていて、友人夫婦に話したら毎週ジャンプを買っているという話だったので、毎週読むなんてすごいな!と思ったのですが、よくよく考えてみれば自分だって買ってはないけど立ち読みでほぼ毎週読んでるだろ!と思いまして。


いい年して少年誌買うのと、いい年して中年週刊誌立ち読みするのと、どっちが恥ずかしいですか?

後者でしょ。。。



と、最近気付きました。


習慣って怖いね。
友人夫妻とこの話するまで気付かなかったからね。
自分が毎週立ち読みしてること。

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2013/08/14/Wed
飲んでも飲まれるな。


この大人にとって当たり前の常識が、三十路を目前にしたここ半年くらいで一気に出来なくなってきました。

何故かやたら、酒に飲まれてしまうんです。
年ですか?
ねぇこれ年ですか??
肝臓弱ってきたんかなぁ。。。

先日、冬に職場を去った同期が久々に関西に戻ってきたということで飲み会が開かれていると聞きつけ、勝手に乱入したのですが、なんか途中から酷いぐでぐで酔いで、帰ってから後悔山の如し。

翌日目覚めたらやたらいろんなとこケガしてるし。

人生初の海水浴を二日後に予定してんのに、どーすんの?!このケガだらけの足。
凍みるやんっ
塩水凍みるやんっ!

タダでさえ、紫外線アレルギー持ちで厄介な身体なのに、これ以上マイナス要素増やしてどーすんのよ。


酒の呑み方、改めなきゃいけんなぁ……
てか、ある程度団体の飲み会のときは中々それが出来ない。。。
一体、どーすれば。
(アンタほんとに29才ですか?)

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2013/08/08/Thu
12年ぶりくらいに運動しようと思いまして、先日ジムにやっと見学に行きました。

この決意は実は春からしてたんですが、やりたい系統を絞り込んで場所を探したりなんやかんやで悩んでいたら、あっという間に夏真っ盛りになってしまいました。


最終的な結論は、通いやすい立地。
会社から家までの間にあるとこ!
そして、開講日時が決まっている教室タイプじゃなくて出入り自由で基本毎日長時間、開いてるとこ!!

この条件を満たす道場が2つありましたので、同じ日に2つとも梯子して見学行きました。


やりたかったジャンルは、格闘技。

中でもやりたかった順は
テコンドー→キックボクシング→ボクシング
だったんですが、上記条件が一致し見学行ったとこは、ボクシングとブラジリアン柔術。(!)

まだどっちやるか決めかねてるので、とりあえずどっちも体験参加をしようと思ったのですが、持ち物の欄を確認すると「ジャージなどの動きやすい服装」とあり……

ジャージ、持ってない…。

学生時代に使ってたやつはボロいし全部処分してしまっていたので。
スウェットでもいいですよ、と言われましたが、スウェットすら持ってない。



てことで、ヤル気が失せる前にと仕事終わりに梅田までウェアを買いに行きました。

カラフルで機能的そうなウェアを見てると、「早くこれを着て練習に行きたい♪」って気分になりそうだな!と思いましたよ。ハイ。

ショップに行くまで気付いてなかったんですが、スポブラも必要でしたね!てことで、売り場で目に入ったスポブラも物色して購入。


さぁ、あとは始めるスポーツを決めるだけだー!
やるぞ~!二十代のうちに新しいこと始めるぞ~!!

二十代最後の夏だからな。(笑)

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2013/08/06/Tue
誰もが、助け、助けられながら生きている。

ってことは、百も承知なんですが、それに今更ながら気付いて、ちょっと落ち込んじゃいました。


ここ数日、後輩ミケが久々に同じシフトパターンだったもんで、連日顔を合わせて、食堂も一緒の席で食べて、仕事中もとなり近所にいて……って感じだったんですが。

私は、職場での人間関係において、かなり彼の存在に助けられている面が多いんだな。と改めて思いました。

と、いうのも、ぶっちゃけ、私は自分の部署の人間とはあまり仲が良くありません。
仕事は一緒にするけど、飲みに行ったりなんて全くないし、プライベートで遊びに行くなんてもちろん無し、社員食堂ですら一緒の席に座ることはまぁないです。

私が会社の中で仲がいいかなーと認識しているのはだいぶおとなりのM課の同年代で、プライベートの交流があるのもほぼここに集中しています。

そんな中にミケはいるんですが、この人はさり気ない気遣いと優しさで、ごく自然に私を輪のなかに入れてくれるのです。

課や期が微妙に違うため私が分からない話題を素早く察知して、横からちょこっと説明してくれたり。
私の歩幅にいつも合わせてくれるのも、気付けばミケちんの役割みたいになってます。でももちろん、適度な距離感を保っていて、相手や周りに気を遣わせない、変に思われることのない、絶妙な距離。
周りもそれを分かってるのか、何となく私の周りに彼が来るように仕向けたり。


一見、ガサツな言動が目立つ彼ですが、すごく仲間思いなことは、みんな知っているんです。


それに、私はいつも甘えてしまっていたんですよね。
自分の方が先輩のクセに。
何だか、ちょっと、落ち込みました。




別に、ムリして先輩風吹かせる必要はないのです。
でも、ちょっとだけ。

……時間をずらしてひとりで食べてたテーブルに彼が来ることは、嬉しいけれど、複雑な気持ちになります。
ミケの性格からすると、同年代の後輩より先輩といる方が気楽なんでしょうけど。


なんで人は、優しくされるとそれに甘えてしまうんでしょう。
なんで、優しくされていることが解らなくなってしまうんでしょう。


あからさまなエスコートじゃなく、本当にさり気ない行動の積み重ねだから、習慣化してしまっていて、それが当たり前みたいになってたんです。

本当は、違うのにね。

昨日気付いたこの気持ちを、ずっと忘れないでおこう。

昔、同期・アサヒカワが言ってた言葉を思い出す。

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2013/08/02/Fri
今日、ひっさしぶりに、実に久しぶりに怪奇現象的なものを見ちゃいました。
夕方4時くらいに。

朝はふつうだった先輩の顔が半分だけキレイに毛だらけになってるんです!!!
恐怖!
最初、汚れかな?と思ってチラチラ見てたんですが、やっぱり生えてるー!!!( ̄□ ̄;)!!
何で?! 何があったの?!?!

何度見ても変わらないし、段々怖くなってきて、誰かに喋ってしまいたい、てか本人に言いたい、って気持ちになってきたんですが、こんな怖いこと本人に言えるわけねぇー!
周りに言ったら絶対バカにされるし!

と、仕事をしながら悶々と2時間。

「沢村、帰るわー」
と責任者だった私に言って去って行った先輩の顔はほぼもとに戻っていました。

……よかった。

マジ怖かったから!
ちょっとホッとしたら急に寒気がして鳥肌が立ち、両手がガタガタ震え出しました。

「ミケ!ちょっとあんたの手握っていい?!」
「はい?」
横を通りかかった後輩ミケの手を返事を聞く間もなくガシッと鷲掴み。

「さっき怪奇現象がね、手が、」
わけの分からない言葉を口走る私をスルリと交わして向こうへ行くミケ。
「どうしたどうした」
「だから、さっき怪奇現象があってめっさ手、震えてんすよ、ほら!触ってください!手汗べっとり!」
隣に座る先輩モップさんの手も握る私。
そして向こうの席に座って談笑してる毒舌後輩・ミィくんに
「大丈夫だよ、ってあたしに言って!」
と叫びつつ手首を鷲掴み。
「大丈夫だよ。」
素で返してくれました。(笑)

それから「何々?」と尋ねる彼。
「だからね、さっき怪奇現象を見てめっさ怖くなったからホッとしたくて」
「そーゆうことならミケに頼みなさい。ミケー」
「いや、もう、さっき話したから。」
「いいからミケの手握っとけって。ミケー!沢村さんが呼んでるー」
「だから手汗べっとりな手で握ったから!」
「手はべとべと?パンツびしょびしょ?」
「手はべとべとだけどパンツは無事だから!」
何でそこで下ネタみたいになる?!

…ミィくんはどうも、あたしとミケを常にくっ付けたがっている模様。何年も前からこのネタで引っ張っています。(最早反応するのも面倒臭がってスルーなミケ)



そっからは雑談会に。

ミィ「そーいえばこないだマンションの廊下でふわっと脚を撫でられて…振り返ったらカマキリでした」
沢「虫かよ!そんなの怖くねぇよ!ゴキ●リだったらコェーけど!」
ミィ「いや、カマキリでも充分怖かったって」
ミケ「大丈夫っすよー。怪奇現象なんて俺、毎日見てますから!前ね、窓の外に人影があって、」
沢「それはお前の作業着だろ!」
ミケ「あ、言っちゃたら面白くないでしょー!」
沢「だってあたしも経験あるもん~」

……これで、だいぶん怪奇体験のトラウマが紛れました。

バカな発言に、しらけず、騒ぎ立てて付き合ってくれてありがとう、二人共。
あたしはステキな後輩を持って仕合わせデス。


……昼飯時。
今日、食堂にて、久々に顔を合わせたミケとミィくんと私と先輩。
出張やらなんやらで実に1ヶ月ぶりに揃った顔ぶれで、話に花が咲きました。

私の前で並んで座る同期同士のミィくんとミケは、話すたびに肘をぶつけ合ったり、やたら顔を近づけてバカにして笑い合ったり。
4つくらい年の離れてるふたりですが、とっても仲の良い仲間で見てて微笑ましいです。

男の子同士の、あの垣根のない距離感って、ちょっと羨ましい。
世の腐女子さんたちはあーゆー光景見たら萌えそう。なんて思っちゃいました。


先輩とミィくんは、いつものようにさっさと食事を終わらせて席を立ち。
ミケは私の向かいで、だらっとスマホを取り出してポチポチし出します。
私は食事の続きを食べながら、何か、たわいもないことを、ひとことふたこと話して。

懐かしいな、この感じ。


先輩やミィくんみたいに、食事の遅い私をだらだら待たずにさらっと席を立ってくれるのも優しさであり。
ミケみたいに何も言わずに最後までマイペースに待ってくれるのも優しさであり。


後輩だけど年上のミィくんは私に敬語は使わずいつも毒舌上から目線でからかってきて。
飄々と歩く、私よりだいぶ背の高いミケは私と並んで休憩時間に歩く時は一定の距離感を保って歩幅を合わせてくれて。

優しい同僚に囲まれて、私は今までこの世界にいたんだな。と、改めて思いました。



秋になれば、大部分の彼らは離れてしまうけど。

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2013/08/02/Fri
久々に続きをアップです。
でも実はこれ、前の話書いたあと割と直ぐ出来てたんですよ。
暑くてPC開くのサボってたら、こんなに月日が経っちゃいました。
月日が流れるのって早いね。怖いね。


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「おやまぁ、誰かと思ったら。珍しいこともあるもんだね」
 ドアを開けた喜久子さんが派手に声を上げた。そしてすぐさま奥の居間に向かって「ヒロくん、大佑が帰って来たよ」と叫ぶ。
「どうしたんだい、こんな平日に。偶にはお母さんのお墓にも顔を出しなさいね。どうせ行ってないんだろ。今日会社は休みなのかい、」
 お茶でも淹れるからお上がり、と言いながらも次々と質問をぶつけられそうな口ぶりで急かされ、やっぱり帰ってくるんじゃなかったかも、と俺は早くも後悔する。
 居間に入ると、オヤジがソファに座りテレビを見ていた。キッチンカウンターの端に小さな荷物を降ろす。
「おお、ダイか。どうした」
 オヤジも、喜久子さんと同じセリフを言った。でも、俺を見るなり表情は明らかに緩むのが判る。
「別に。特に用はないけど、どうしてるかなーと思って」
 入り口に立ったまま、言葉を継ぐ。少し、胸が痛んだ。盆に湯呑と急須を乗せて運んできた喜久子さんが、笑うように言った。
「大佑、何そんなとこで突っ立ってんの。お茶が入ったからこっち来て座りなさい。ほら、ヒロくんも」
 俺はこの人の、こういう母親ぶったような態度が苦手だ。本来ならこの人は俺のばあさんであって、母親ではない。それにもっと言うと、血の繋がりだって一切ないのだ。でも、物心付いた頃から喜久子さんはこの家にいて、こんな調子で俺を呼び捨てにし、まるで母親のように振る舞っていた。一方、本当の母親には「ダイちゃん」と呼ばれていた。一見、他人から見たら可愛がられているように見られるかもしれないが、俺はそれがすごく嫌だった。友人に聞かれた際、恥ずかしいからではない。距離を置き、遠慮している姿勢に思えて、寂しく感じたからだ。
 俺の幼いころ、喜久子さんは母さんにつらく当たっていた。料理の味付けが塩辛いだの、自分の歯ブラシだけが汚れているのにわざと変えようとしないだの、とにかく何かにつけ難癖を付けたがった。それは一般的にどこの家庭にでもある嫁姑問題なんだろう、と俺は子供ながらに考えていた。触らぬ神に祟りなし。そう思い、家の中で戦争が勃発しているときはなるべく顔を目を合わさないように自室に籠り、女ふたりを避けて過ごした。うちの戦争はいつも冷戦で、一見すると判りにくい。度々それと気付かず触れてしまい火の粉を食らうこともあったが、年を重ねるにつれ、段々読めるようになってきた。本当は、こうやって空気を読み、人の顔色を窺いながら遣り過ごすなんて、俺の性分に合っていない。大声で怒鳴り立て食器棚を薙ぎ倒して窓ガラスを破壊し、ふたりの目を、特に、喜久子さんの目を覚まさせてやりたい衝動に何度も駆られた。けど、そんな異常な行動は実行には移せない。実行に移せば俺は自分を抑えられずにふたりを殺してしまうかもしれない。そんな妄想に怯えた。実際、当時喜久子さんに殺意を懐いていたのも事実だ。
そうこうしているうちに、母さんが病に倒れた。乳癌だった。癌細胞なんて人間誰でも持っているものだと理解はしているが、俺にはストレスによる発症に思えてならなかった。若い人の癌の進行は早い。三十八でこの世を去った時、俺はまだ十四だった。母さんを殺したのは、この人だ。口には出さなかったけれど、俺がそう思ったのは言うまでもない。
 そんなウチの家族構成が特殊だと知ったのは、十八の時。子供の頃から周りの家と自分家が違うってことには薄々気付いてはいたのだが、まさかこんなにも可笑しなことになっているとは思いもよらなかった。きっかけは、公的資格取得のため、戸籍謄本を取りに行った時のこと。手に入れた書類を見て違和感を覚えた。いくら見慣れない文書とはいえ、それがおかしいってことくらい、俺にだって判った。抄本ではなく、謄本の方には一世帯全員の名前が記載されているはずなのに、その書類には母親の名前がどこにも載っていない。死亡したのなら除籍として×印で名前は残るはずなのに、妻の欄がそもそも無いのだ。そして一番驚いたのは、俺がオヤジの養子として記載されていたことだ。それも、当時からたった四年前の日付で。俺は生まれた時から同じ両親の元で育ってきたというのに、だ。
 悩んだ末、オヤジに問いただすとケロリとした表情で「俺と母さんは元から家族だったからなぁ。婚姻届け出すの忘れてたんだよ」なんて呑気な、そして意味不明な答えが返ってきた。俺が訊きたいのはそんな答えではない。それに、肝心な疑問が何一つ解消されていない。そして更に悩んだ末、喜久子さんに相談すると拍子抜けするほどあっさりした態度で大笑いしながら、こう言われた。
「なんだい、お前。知らなかったのかい。お前の父さんと母さんはね、姉弟として同じ家で育った、いとこなんだよ」
 さらに訳が判らなくなった。
 何度も説明されやっと理解出来た真相は、こうだ。
つまり、母さんとオヤジは元々いとことして互いの家に生まれた。しかし母さんの父親が妻との死別により再婚し、新しく若い妻が出来た。その若い新妻というのが喜久子さんで、彼女は夫の連れ子と同じ家で暮らすのを嫌がったのだ。そこで母さんは父親の弟の家に里子に出されることになる。その家にいた実子というのがオヤジだったわけだ。
姉弟になったといってもふたりは当時中学生。思春期真っ只中で、周りの大人たちに振り回される結果になった少年少女が恋に落ちるのは自然な流れだった。そうして一緒になったはずのふたりだが、元々苗字も同じだったし一緒に住んでいたし親は同じ人間だしで、役所に書類を出すことをすっかり忘れてしまっていたらしい。そのまま生まれた子である俺は母さんの戸籍に入り、非嫡出子として記載されたまま密かに時を過ごしていた。母さんの死亡によって戸籍上行き場のなくした俺は十四年の歳月を経て、やっとオヤジと親子関係を結んだわけだ。それも、養子として。
喜久子さんがオヤジのことを「ヒロくん」と呼ぶのは元々親戚の子だからであって、溺愛している愛息子というわけではない。俺は、この話を聞くまでずっと勘違いしていたことに気付いた。喜久子さんはオヤジの母親ではなく、母さんの実家の継母だったのだ。そして、継母と言ってもふたりが親子として同じ家で過ごしたことはなく、だから母さんは彼女のことを「喜久子さん」と名前で呼んだし、喜久子さんも母さんを「佑香さん」とさん付けで呼んでいた。誰に教えられたわけでもないがきっとテレビドラマなんかの影響で、そのように名前にさん付けで呼び合う関係は嫁と姑だと思い込んでしまっていた。でも、孫の世代に当たる俺までもが喜久子さんを名前で呼ぶようになったのは、よそよそしさや母さんの真似をしたからではない。単に、俺が生まれた当初まだ三十代だった彼女を「おばあさん」と呼ばせるにはさすがに抵抗のあった母さんが、名前で呼ぶように仕込んだだけのことだった。
「仕事は順調にいってるのかい。まだあの貿易会社に勤めているの、」
 ぬるい緑茶を啜りながら、テーブルに置かれた食べたくもない菓子に手を伸ばす。チョコレートだった。クッキーの類いかと思ったのに拍子抜けだ。緑茶には確実に合わない。でも口に入れる。
「まぁ、ボチボチ。あと、前にも言うたと思うけど、うちの会社、貿易会社やないから」
「そうだったかしら。でも似たようなもんなんでしょ。港で輸出業やってるっていったら、貿易会社ってイメージが先行しちゃうからしょうがないじゃない」
 年寄りの悪い癖と言うか。この人は昔からこうだ。人の話なんか聞いちゃいない。
「そうそう。今年は佑香さんの十三回忌だからね。お盆にはお寺さんも呼ぶし、大佑も忘れずに休み入れて帰ってくるのよ」
「……判ってますよ」
 自分の母さんのことだ。言われなくても気にはしている。ただ、普段はこの近寄りがたい状況の所為で、実家から足が遠のいているだけ。
 佑香さんは蘭がすきだったから、見頃の花を用意しましょうね、と喜久子さんは付け足した。人は、死人には優しくなれるというけれど、それを生前やっていてくれたら良かったのに。と思わずにはいられない。喜久子さんのこういう態度を見るのが嫌なのだ。いちいちそうやって考えてしまって、鼻につくから。
「ダイ、お前今夜は泊ってくんやろ。一杯飲まへんか、」
 冷蔵庫の奥をごそごそしてると思ったら、オヤジは缶ビールを取り出した。
「悪ィけど俺、単車で来たんだわ。それに明日も早いし、夜には帰るわ」
 嘘を吐いた。明日も休みだ。けど、これぐらいの小さな嘘で心なんて痛まない。互いが傷付かないために必要な嘘だから。案の定、オヤジは寂しそうな顔をして、そうか。と一言だけ言った。それ以上はもう何も言う素振りは無い。
「大佑、カバンがブーブー言ってるわよ。電話じゃないの、」
 喜久子さんに言われてスマホを確認すると、崔からメッセージが届いていた。輸出課若手飲み会なう。ご丁寧に男四人で酒盛りしてる写真付きで。
俺はダイニングテーブルを囲むふたりを振り返った。喜久子さんとオヤジは下らない世間話をぽつぽつとしながら、茶を飲んでいる。時折聞こえてくる言葉は、大佑のメールの相手ってやっぱり彼女かしら。いつ紹介してくれるんだろうね。時期が来れば、そのうち自分から言うてくるやろう。なんて、年頃の息子を持つ親にありがちな会話を繰り広げてる。でも、よく考えたらこのふたりも、おかしな組み合わせなのだ。いくら親戚関係と言えども、血の繋がらない伯母と甥。歳も、そんなに違わないはずだ。一緒に暮らしていて不都合はないのだろうか。俺は画面に視線を戻した。写真に写った崔は、仕事中でもないのに相変わらず帽子を被っている。作業帽によく似た、紺色のキャップ。
 実家なう。
 崔の真似をしてレスを付けた。写真の代わりに、大仏と鹿のイラストのスタンプを付けて。



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ややこしー感じになってしまいましたが・・・・
これ、モデルはもちろんウチの親族です。
世の中にはいろんな人がいるもんですからね。


1話・旧友との再会、2話・職場、3話・一人暮らしの家、そして今回4話・実家の家族。
さて、5話は?

そろそろ終わります。
このショートストーリーは、誰にでもある冴えない日常と人生の中にあるほっこりした出来事を書きたくて書いてます。
小さなことだけど、何も成就しないけど、でも其れを「しあわせ」と感じることが出来ることってある意味才能だし、仕合せなんだなぁ。
と、いうお話です。

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2013/08/01/Thu
去りゆく心のオアシスくん話。


ここ半年くらいで打ち解けた感じの、私と同じ体格(身長と体重が似た感じ)&同い年の1こ後輩のヤーくん。

彼が秋に異動になってしまって落ち込む私。

彼は、私らの世代では珍しく大卒者で(我々は職業訓練校や専門学校卒が多い)、なんかいろいろ感じるものが違ったようなところがあったんですが、私がこの仕事の国家資格保持者と割れてからはなんだかヤーくんから親近感を持ってもらったみたいで、食堂で並んでご飯を食べる機会が増えました。


彼はいつも凄く笑顔で、「スマイリー・ヤー」と私は個人的に呼んでいます。
笑顔がとっても素敵な男の子。
対応もマメ。
彼の異動を聞いて落ち込む私に、出張先からマメにメールを返してくれて逆に私が励まされました。

そして、彼の話は面白い。

私が親近感を持つ理由の一番は、同い年であること。
次に独身&恋人なし(なしの期間も同じくらい)であること。
そして体格が同じくらいでお互いに童顔寄りであること。(これにより作業着を交換したこととかある)

私の身長が158くらいで、彼は161くらいなんで、普段着で歩いてると若者に間違われることがままあるのですが。

ヤーくんの最近の間違われようは笑い話のようにマジ酷い。

道端で警官に高校生に間違われたり、コンビニでビール買おうとしたら未成年の疑いが晴れず結局購入出来なかったり。

「俺もう29ですよ!!」

と言い放ったらしいです。ぷぷっ(笑)

でも説得力ねぇー!


私は最近、友人夫婦と外出する機会が多いので、夫帯者(?)に見られることが増えてるので、若干彼がうらやましいです。
私が最近よく言うセリフは「いや、独身ですから」が多いので。
だって、指輪もしてないのに「沢村さんは結婚何年目ですか?」とか言われるので……

「今度聞かれたら、旦那は単身赴任中なんです~とか世間話してみよーかな?」
と言ったら、
「それただの嘘つき野郎に成り下がってますから!」
と言われちゃいました。
とほー


「前までは若く見られるのが嫌で年相応に見られたかったけど、最近はヤーくんが羨ましいよ」
と言う私に、
「無い物ねだり~」
と笑われました。


もうこうやって同じ食堂で一緒に食べることはなくなるけれど、雑談の内は敬語が抜けるくらい、同級生感が出てくれるようになったのは嬉しいなぁ~

ちなみにヤーくんとも仕事がかぶる縁が今までなかったので、正直私としては「後輩」って意識は薄いです。

同年代の同級生、ってことで、個人的に彼が入社以来親近感を持っていたので、別れる前に仲良くなれてよかった♪

彼も、私の心のオアシスくんです。

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サワムラの主催する小劇団…のはず。2012年に旗揚げ公演を行い、2014年現在、5月公演に向けて準備中。

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自己紹介:
二十代半ば(から始めたこのブログ・・・2014年現在、三十路突入中)、大阪市東成区出身。
乗り物の整備をしている、しがないサラリーマン。
3度の飯より睡眠、パンクなライブ、電車読書、などを好む。
この名前表記のまま、関西小劇団で素人脚本家として細々と活動中でもある。

1997年頃~2006年ごろまで、「ハル」「サワムラハル」のHNで創作小説サイトで細々とネットの住民してたがサーバーダウン&引越しによるネット環境消滅が原因で3年ほど音信不通に。。。
あの頃の自分を知っているヒトが偶然にもここを通りかかるのはキセキに近いがそれを願わずにはいられない。
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