現場仕事と仲間のこととか、たまにイデオロギー的なことをつれづれに。
読んだ本、すきな音楽やライブのことだとか。
脈絡無く戯言を書き殴る為の、徒然草。
2010/11/18/Thu
それは、風の強い、とても強い日でした。
あたしはやっぱりあの人に追われていて、包丁片手に追いかけてくるあの人を振り切って、必死の思いで階段を駆け上がったのでした。
開いててくれ。
もし、扉が開いてなければ、その時点で終わってしまうだろう。
そんな不安を抱えながらノブに手をかけ、力を込めました。
……幸運にも、扉は開きました。
今日は、誰かが鍵を開けてたみたい。
何故?
そんなこと、考える余裕はありませんでした。
素早く其とに周り込み、扉を閉め、貯水槽の後ろに身を潜めました。
その日は風が強くて。
誰かが階段を上がってくる音も、扉が開く音も、何もかもが、風で掻き消されてしまうのです。
時が異常に長く感じられて、心臓の音が煩くて、このままこの恐怖感にころされてしまうんじゃないかとさえ思いました。
一度身を潜めると、そこから一歩も動けなくなって。
ただただ耳を澄まして、でも聞こえてくるのは風の音ばかりで。
どれくらい経った頃か判りません。
彼女はあたしを見つけてしまいました。
もう、右手には何も持っていませんでした。
そしてあの人は、座り込んでいるあたしを見下ろし、こう云いました。
「逃げるなら、地上に逃げなきゃ。だからこうやって、すぐ追い詰められんだよ」
永い永い、夢を見ました。
今朝。
これはちょうど、20年前の、風の日の出来事。
トラウマは悪夢に形を変えて。
あの人は夢の住人になって。
未だにあたしを追い詰めてくるのです。
目覚めれば、やわらかい朝が待っているというのに。
あたしはやっぱりあの人に追われていて、包丁片手に追いかけてくるあの人を振り切って、必死の思いで階段を駆け上がったのでした。
開いててくれ。
もし、扉が開いてなければ、その時点で終わってしまうだろう。
そんな不安を抱えながらノブに手をかけ、力を込めました。
……幸運にも、扉は開きました。
今日は、誰かが鍵を開けてたみたい。
何故?
そんなこと、考える余裕はありませんでした。
素早く其とに周り込み、扉を閉め、貯水槽の後ろに身を潜めました。
その日は風が強くて。
誰かが階段を上がってくる音も、扉が開く音も、何もかもが、風で掻き消されてしまうのです。
時が異常に長く感じられて、心臓の音が煩くて、このままこの恐怖感にころされてしまうんじゃないかとさえ思いました。
一度身を潜めると、そこから一歩も動けなくなって。
ただただ耳を澄まして、でも聞こえてくるのは風の音ばかりで。
どれくらい経った頃か判りません。
彼女はあたしを見つけてしまいました。
もう、右手には何も持っていませんでした。
そしてあの人は、座り込んでいるあたしを見下ろし、こう云いました。
「逃げるなら、地上に逃げなきゃ。だからこうやって、すぐ追い詰められんだよ」
永い永い、夢を見ました。
今朝。
これはちょうど、20年前の、風の日の出来事。
トラウマは悪夢に形を変えて。
あの人は夢の住人になって。
未だにあたしを追い詰めてくるのです。
目覚めれば、やわらかい朝が待っているというのに。
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プロフィール
HN:
サワムラヨウコ
自己紹介:
二十代半ば(から始めたこのブログ・・・2014年現在、三十路突入中)、大阪市東成区出身。
乗り物の整備をしている、しがないサラリーマン。
3度の飯より睡眠、パンクなライブ、電車読書、などを好む。
この名前表記のまま、関西小劇団で素人脚本家として細々と活動中でもある。
1997年頃~2006年ごろまで、「ハル」「サワムラハル」のHNで創作小説サイトで細々とネットの住民してたがサーバーダウン&引越しによるネット環境消滅が原因で3年ほど音信不通に。。。
あの頃の自分を知っているヒトが偶然にもここを通りかかるのはキセキに近いがそれを願わずにはいられない。
乗り物の整備をしている、しがないサラリーマン。
3度の飯より睡眠、パンクなライブ、電車読書、などを好む。
この名前表記のまま、関西小劇団で素人脚本家として細々と活動中でもある。
1997年頃~2006年ごろまで、「ハル」「サワムラハル」のHNで創作小説サイトで細々とネットの住民してたがサーバーダウン&引越しによるネット環境消滅が原因で3年ほど音信不通に。。。
あの頃の自分を知っているヒトが偶然にもここを通りかかるのはキセキに近いがそれを願わずにはいられない。
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