酒と馬と男と女

飲んで、飲んで、飲まれて、飲んで。



違います。

ウジウジと酔っ払いました。


Ｇ１レースを見に連日の競馬通いです。

これで自分の２６歳最後の日と、２７歳最初の日は阪神競馬場にてギャンブルをしていたことになります。(笑)


２０余年前にここに連れられて来たときとは打って変わってお洒落な場所になったもんですよ、競馬場もね。

若者やファミリーが多い。
そしてキレイでお洒落な姉ちゃんがかなり多い。

だってここは新たなデートスポット！
カップルが今は多いですからね。


「知ってます？男女が２人でお出掛けしたら、それは全部デートなんスよ」
「いやぁ、競馬場は立派なデート場所でしょ！だってお洒落なカップル多いよ！」
「競馬はどーかと思うんですけど……。まぁ、つまり自分は沢村さんと何回もデートしてることになるんスよ。今日だけじゃなくて」
「え？！そーなの！？！」

意外なことを言うな、こいつ。

と思ったら、友人に言われたらしい話でした。

飲みがデートとか……さすがにそれはあたしでも思いません。そこまでおめでたくはないですわ。



「たまには女の子とお出掛けしたいです……」
「ちょっと！あたしとしょっちゅう出掛けてるじゃん！！」
「えー…。だって沢村さんとじゃ、ねぇ？」


失礼ですよ、ミケくん！



ドキッとするようなことを言ったり、地に突き落とすようなことを言ったり。


見慣れた顔に飽きてきたり、ほっと安心したり。


どっかで境界線を引いておきたい女の心理と、敢えてそんなものは作りたくない男の心理と。

刺激的な出逢いとその場しのぎの快楽を追求してみたい男と、信頼関係から愛が生まれるかもしれないことを期待したい女と。

人と向き合うときはまっすぐ向き合う男と、心の中を読まれまいと横を向く女と。


あらゆる愛と性について話しながら、部屋の空気は静かに白濁色へと淀んでいくのです。



なんかこの空気、あのイヤな感じに似てる。
実家、と一般的に呼ばれる場所にある、家族という血の繋がり。



あぁ、早く、飛び切り仕合わせな出来事が起きないかなぁ。

そしたら、いますぐしねるのに。



……そこで、時を止めてしまいたくなるんですよね。
でも俺は、その先にあるもっと幸せな世界を見てみたいと思いますけど。



部屋を一歩出ると、そこは北風の吹く現実世界。

「夢から覚めちゃいましたね」

「現実の方が、夢みたいなことが起きるもんなんよ？」





だから面白いのよ。
男と女と酒とギャンブルは。