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現場仕事と仲間のこととか、たまにイデオロギー的なことをつれづれに。 読んだ本、すきな音楽やライブのことだとか。 脈絡無く戯言を書き殴る為の、徒然草。
2024/11/25/Mon
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2013/10/11/Fri
「淀川ベルトコンベアガール」


という、青年マンガを読みました。
最初は舞台である十三がいま住んでる場所の近所で、すきな下町だったことと、本の雰囲気から手に取りました。

15歳の女の子が福井の田舎から大阪・十三に就職で出てきて、揚げ工房に住み込みで働く話。

この設定だけ見ると昭和の話みたいですが、ちゃんと携帯電話もある現代の話です。

主人公の職場に同年代の高校生のバイトの女の子が入ってきて、社長の息子さんがその子の同級生やったりで、10代らしい青春のもやもやを過ごす、ごく普通の、とっても身近なテーマの話ですきだったんですが。

いま、最終巻の3巻を読んでかなりびっくりしてしまいました。

主人公の少女のささやかな青春の舞台である大阪は十三ではなく、地元・福井に舞台が移り、シャッター商店街になって寂れたオーダーメイドの洋服仕立て屋さんの実家にスポットが当たっていたのです。
正月休みで帰省した主人公。
母と一緒にオーダーメイドではなく、お直しの洋服の裾上げをしていたら、父がこう言います。
「モールで買った粗悪品の手直しなんか…」




……20年ほど前の、実家の、沢村家を彷彿させる場面でした。

私もあの頃は実家はオーダーメイドの洋裁店。
バブルが崩壊し、ファストファッションがブームをおこし、お客さんが来なくなって縫子さんと呼ばれる従業員をみな解雇し、養母とふたりでほそぼそと経営してました。

そのオーダーもなくなり、食べていくために既製品のお直しに手を出すことになったとき、職人気質な彼女が言ったセリフが、この物語の主人公の父とほぼ一緒の言葉でした。


店舗と兼用している大阪・東成のマンションの家賃が20年前の当時で7万。
1着オーダーが入れば10万。仕入れ額差し引いたらそこまで手元に残らない。
母が一人でデザインから仕上げまで仕立てられるのはせいぜい一月に3着。


家賃払ったら、食費もままならない金額ですよ。

私は当時9歳の小学3年生でしたが、家に帰っても飯にありつけないからお昼の給食だけでやりすごし、夜は百貨店から受けた喪服やスーツの裾纏りをひたすらやってました。

「沢村家の長男」の振りをしながら、ダイヤル式白電話で店番しながらね。


……我ながら、貧乏話題と偏屈な設定に事欠かない人生で、思い出を紐解いていくと面白いです(笑)

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二十代半ば(から始めたこのブログ・・・2014年現在、三十路突入中)、大阪市東成区出身。
乗り物の整備をしている、しがないサラリーマン。
3度の飯より睡眠、パンクなライブ、電車読書、などを好む。
この名前表記のまま、関西小劇団で素人脚本家として細々と活動中でもある。

1997年頃~2006年ごろまで、「ハル」「サワムラハル」のHNで創作小説サイトで細々とネットの住民してたがサーバーダウン&引越しによるネット環境消滅が原因で3年ほど音信不通に。。。
あの頃の自分を知っているヒトが偶然にもここを通りかかるのはキセキに近いがそれを願わずにはいられない。
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