太陽と月

君が言ってくれたから立ち直れたこと。

君の言葉で気付けたこと。

君の姿勢に触発されたこと。

そして、君の考え方で変わったこと。



なぜ、こんなにも君に影響されているのだろう。

それはぜんぶ、いままでのあたしにはなかった新しい発想だったのだろうか？


陰と陽は惹かれ合う、というのが本当だとしたら、それは今のあたしにとっては君のことかもしれない。

君はあたしにとっては陰の存在。

あたしが目の前のことしか見えない陽だとしたら、君は影に隠れてた可能性をあたしに提示してくれる、陰だ。

影の存在に気付かなかったあたしに、ふと気付かせてくれた。

ずっとずっと近くにいたのに、たまに言葉を掛けてくれていたのに、あたしは今まで君の存在に気付いていなくて、君を必要だと感じたことがなかったから。


でもあの日、突然、君はあたしの月になった。

きっと君は何の意識もしていなくて、何のことだか判らないだろう。
だって、あたしにも判らないんだから。

君があたしの中に入り込んだ直接の原因がなんだったのかなんて。



月は、くらい夜の道の行く先を、明るく照らしてくれる。


月にとってはそんなつもりはなくて、ただ、そこにいるだけ。

けどあたしには、その光がとてもとてもありがたくて、素敵なものに見えてるのです。

もうしばらく。
自分の足で歩けるようになる日まで、そっと君の光に頼らせて。

君のその、突き放したような言葉と同時に取る行動に現われている、思いやりや優しさが必要なのです。

頼りにしていることは、そういうとこ。

そういう、とこ。