似たもの同士で真逆なふたり

２こ下の後輩も早入社３年目。仕事上でも、今や頼れる存在。
そんな彼らの中で自分とよく話すふたり――同じ部署のデン（仮名）と、隣りの部署のサイ（仮名）は、全く逆のタイプの反応を示すけど、ふたりともかなりの恋愛マスターだと思う。
そしてきっと、女好き。

なんか、オンナの扱いに慣れてる。

とゆーか、対人関係に慣れてるのかな？


デンは基本そっけない態度というか、くっきりと仕事上の付き合いとプライベートの顔を使い分けていて、後輩としての態度が至極丁寧。丁寧すぎるくらい。
で、仕事から離れるとなんとなくオレ様志向で３歩も５歩も先に歩く。

サイは普段から人懐っこくて、業務でもひとまず頼ってみることで人脈を深めてる。甘え上手で、でも仕事は早い。時折同級生みたいな言葉や態度も使うけど、仔犬みたいな人懐っこさで赦される。


こーゆう人種には物事を頼みやすくて、訊き易い。
だからあたしも、ついついこのふたりにはいろいろ頼ってしまう。
そしたらデンは、厭そうな顔でぶつくさ文句を垂れながらやる。
サイは快く笑顔で引き受けてくれる。


１こ下の後輩とは、気軽にそーゆーやり取りはしづらい。
なんか、似た境遇で育ってきた年の近い”ライバル心”ってゆーのか？ はたまた、彼らが新入社員として右も左も解らない状態で入ってきたとき教育担当として自分が付いていたのが影響してか、完全に「先輩」と「後輩」でしかなくって、割と堅苦しい関係と会話しか出来てないような気がする・・・・・・。

でも不思議と彼らを飛び越えた２こ下の子たちには、簡単に甘えられる。
正社員になるのが遅かったあたしからすれば、彼らの方が先輩になる面もあるし、その関係で取得資格も彼らの方が上だし。

なんか、人間の心理って一筋縄じゃいかない。


・・・・・・おおよそ２０人はいる彼らの同期の中でも、デンとサイ自身が仲がいいことを知って、ふとそんなことを考えた。
つい最近のこと。